ホーム > 活動の記録 > 5.中野晃一さんのオンライン講演会に90人超が参加
活動の記録
5.中野晃一さんのオンライン講演会に90人超が参加
-安倍政権は「死に体」だが構図は「三つ巴」、「生活」と「新しい公共」を掲げて
市民連合あおもりが主催した中野晃一講演会は、オンラインによる初の試みでしたが、Zoom参加・ツイキャス視聴が90人を超え、大きな確信を与えるものとなりました。
オンライン講演会には、野党4党からは立憲民主党・鶴賀谷貴県連幹事長(県会議員)、国民民主党・田名部匡代県連代表(参院議員)、日本共産党・高橋ちづ子衆院議員、社会民主党・三上武志県連代表がZoomで参加しました。野党4党の代表も最初から最後まで参加して連帯のあいさつをのべ、市民連合の活動に期待を表明しました。
<開会あいさつ・佐原若子共同代表>
「前回同様、中野先生の講演からヒントをえて、みなさんと力を合わせ、安倍政治をおわらせましょう。立ち上がりましょう」と訴えました。
<中野晃一さん講演>
中野さんは、「安倍政権はどういう状態にあるのか」「市民と野党の共闘が切り開く新しい道」の2つの柱で講演。
安倍政権の7年半を日本の戦後政治史と関連づけて、「経済と安保で対米追随をすすめ、米国の許容する範囲の歴史修正主義で憂さを晴らす」政権と位置づけ、16年、17年の国政選挙以来、長い「安倍政権の終わりの始まり」が始まった。
「市民と野党の共闘」、国民の政治意識の高まりをうけて、「コロナ禍でいよいよ行き詰まり、ウソがウソを呼ぶ『漂流状態』」「『私物化』スキャンダルを隠そうと新たなスキャンダルを生む連鎖」に陥り、いまや「国民の不幸や災害に驚くほど興味も関心もない政権体質を露呈し、『死に体状態』にある」と強調しました。
また、自民党政治が危機に陥ると、小泉政権や希望の党、維新系など必ず「改革保守」勢力が出現し、国民を分断する策動に警戒が必要と指摘。われわれの前には単純な「安倍vs野党」でなく「三つ巴」の構図があり、それをいかに跳ねのけていくかだと強調しました。
「市民と野党」の勝利への道は、野党の支持層に加えて女性や、棄権する人が多い若い世代に共感と支持をひろげること。その際のキーワードは従来から野党が掲げてきた「生活を守る」旗と、コロナ禍で明らかになった新自由主義から決別する「新しい公共」の旗の2つでないかと提起しました。
立憲民主と国民民主の合流問題で終わりでなく、この間発展させてきた国会での野党共闘、選挙での「市民と野党の共闘」が積み上げてきた道をさらに大きくして有権者に訴えていくことがカギだと力説しました。
中野さんは、ツイキャス視聴者からの「都知事選の結果をどう見たらいいか?」の質問に答え、補足発言で「野党共闘は大丈夫か?」という声を解明し、「青森の共闘はカチッとしていると思う」と評価し、激励してくれました。
「野党も揺れているが、青森のようなところ(東北など参院一人区)がカチッとしている」とのべ、「改革保守」が力をもっている都市部で「野党共闘は大丈夫か」との声がある。それを乗り越え、前にすすんでいく時に、"自分の立場や政策に固執する態度"を捨てることが大事だと指摘しました。
例えば、野党の足並みが乱れる一つに消費税問題があるとし、「(全野党が一致している)改定前にもどすことが大事だ」と強調。その先は財源も確保して国や公共セクターが国民のためにやるべき政策をきちっと実行することが重要になる。
実は「消費税なくせ」は、「改革保守」が簡単にのってくる議論であり、野党分断の恐れ、"財源無き後の自己責任"の政治につながる。一発逆転的な発想から生まれる単純な議論や、"目玉政策"があれば政治が変わるようなことは実際にはない。
(国民の多様な願いに応えて)「あれもやる、これもやる」見地で「リベラル左派も大事、リベラル保守も大事」にした柔軟な合わせ技で臨むことが、市民を結集し大きな力に変えていくうえで大事でないか、と提案しました。
<野党共闘は大丈夫か?/野党代表が決意のあいさつ>
<社民党・三上県連代表>
安倍政権のコロナ対応を批判し、「無能無策の安倍政権は国民には害以外にない。いまこそ結束をつよめ退陣させよう」と訴えるとともに、「残念ながら野党も国民の期待や支持が高まっているわけではない。各党はこの現実にしっかり向き合い、行動しなければならない。野党4党が共同行動と政策提言を積み上げ、県民に見える努力をしていく」と決意。
<国民民主党・田名部代表>
補償無き自粛・辛抱を強いる安倍政権の混乱ぶりを報告したあと、「安倍政権はダメだが、託せるとこはどこかを求めている。野党は批判と反対ばかりとの声もある。どうするのかを議論し、変える展望をしめすことが必要になっている」とし、「社会・経済・暮らしの在り方をどう変えるか、野党が連携して旗を掲げられれば、自民党政権を変えるチャンスにできる」と力説。
<共産党・高橋衆院議員>
世論に押されてコロコロ変わるコロナ対応に安倍政権の末期症状があると報告。「いまは野党が団結して政権を変えるチャンスを迎えている。きょうもネットで野党がそろい踏みできた。困難や課題もあるが、選挙ではこの絆を生かし、野党それぞれが伸びるたたかいにしていく。その際、安倍政権が失敗した政策を見直すことで見えてくる社会を一緒につくりたい」と強調。
<立憲民主党・鶴賀谷県連幹事長>
市民と野党が協力した昨年の参院選は次のたたかいのステップになる結果だった。この成果を衆院選、2年後の参院選に積み上げていく。自分の周りでは「野党は受け皿になれるか」との声が寄せられるが、「野党が安倍政権に代わる信頼される姿を見せることが大事だ。市民連合と野党が力を合わせ、期待に応えられる政策と行動をつくっていきたい」と表明。
<閉会あいさつ・大竹進共同代表>
今年から来年にかけて総選挙は必ずある。政治を変えるキーワードは「生活」と「新しい公共」という提案は大変参考になった。医療の現場にいる者にとって社会保障や税制の在り方が政策になっていく。コロナによって無理と思われた社会保障、税制改正が可能かもしれないと感じた。大きな夢を見ながら進んでいければと思う。ZOOM会議はこれからも使えると感じたので今後もやっていきたい、と結びました。